今回は、眼精疲労で何重にもモノが見えていたり、前頭部の重ダルさの症状が出ていた方の続きを書いて行きます。
話を聞いたところ、Hさんの眼やおでこ、首の症状は関係していると考えられました。
眼も筋肉で動いている?
次に実際に身体に触れて行きましたが、特に
①眼の筋肉が硬い
②前頭部(おでこ、眉間)が硬い。
③首の筋肉が硬い。
状態になっていました。
他に、巻き肩になっているのが気になりました。
まずさんの眼についてですが、眼球と骨の間に指を入れて行ったところ、
・軽く触っても痛く感じる場所がある、
・表層がブヨブヨになっていて抵抗を感じる、
・奥の方には硬さを感じる抵抗がある、
などがありました。
これらは恐らく、眼窩脂肪や筋肉(眼を動かしている=外眼筋)だと思われます。
実は眼も筋肉で動いているので、身体の他の場所と同じように使い過ぎると筋疲労を起こして硬くなるのです。
その結果、血流が悪くなったり神経を圧迫して痛みやカスミなどの症状が出ると考えられます。
これらは勿論年齢的なモノもあると思いますが、Hさんの場合、眼を酷使する仕事をされているので疲労が蓄積していたことも一因と考えられます。
症状が出ているおでこの筋肉も硬くなっていた
次におでこ(~側頭部)・目頭(眉間)にかけても、触診すると異常に硬くなっていました。
ここには、
・前頭筋(おでこ辺りの浅層表情筋・・・眉を上げる、鼻や眼の上の皮膚を引き上げる)
・眼輪筋(眼の周りの浅層表情筋・・・眼瞼を閉じる)
・眉毛下制筋(目頭辺りにある浅層表情筋・・・眉毛を下げる)
・鼻根筋(眉間のある浅層表情筋・・・眉を引き上げる)
などの表情筋があります。
試しに眼を細めて文字を見てください。
眉間やおでこに皺が寄ると思います。
眉間やおでこを触った状態で眼を細めると、硬くなるのが感じられると思います。
眼を頻繁に使う仕事をされているHさんは、こういった理由で前頭部も筋疲労を起こしていると考えました。
さらに言うと、Hさんの感覚では「ただ押されている」というだけで”痛い”とか”気持ちいい”と感じることが無かったのです。
これは疲労が酷すぎて感覚が鈍感になってしまっていると考えられます。
首のコリは、姿勢や眼の疲労も関係している?
また、首周りの筋肉のコリですが、左右(側頚部)に加えて後ろ側(後頚部)もガチガチに硬くなっていました。
これは、
・姿勢の問題(巻き肩も関係しています)、
・眼を頻繁に使っている、
ことが影響していると考えられます。
首も触診した時の感覚が弱かったのですが、これは過去の2回のむち打ちの影響もあるのではなかと考えられます。
それでは次回は治療の内容について書いて行きます。