今回は、乳がんの治療で通院されている患者さん症例のその後の経過を報告します。
前の記事 乳がんの痛みが改善し、腫瘍マーカー値が下がっています 浜松市
乳がんの治療で通われているSさん(女性・51歳)です。
以前の記事にあるように、
・肺の水が減った。
・患部の出血が止まった。
・痛みが無くなってクスリを辞めることができた。
・炎症反応と腫瘍マーカー値が下がっている。
などの変化がありましたが、同時に肝機能も下がると言う変化が出ています。
初診は2020年10月7日ですが、その直前に受けた検査数値(2020年10月2日)と、
当院で治療を受けてからの検査数値は明らかに変化があって下がっているのが分かります。
検査数値に変化をグラフにすると視覚化されて分かりやすいと思って作ってみました。
治療の前後で明らかに変化があります。
こうしてグラフにすると分かりやすいですね。
良くなると油断して悪くする
ですが、一度下がってまた上昇気味でもあります。
Sさんは体調が良くなって来たのでまた働けると思って月に数日間だけですが働き始めたのです。
それが原因で体調を崩してしまいました。
それが数値の悪化にも出ていると思います。
例え調子が良くなっていると言えども、元々命に関わる状態にまで悪化していたことを考えると、
そんな危険なことはするべきではないのです。
・肺の水が減ってはいるものの、まだ溜まっている。
・患部の炎症は治まってはいるものの、まだその後がガチガチで正常ではありません。
まだまだ健康とは言えない状態です。
ですが、Sさんは頑張り屋さんという性格もあってか、自分の状態に対する認識が甘いのです。
さすがに私もこれは危険だと認識して、働くことは辞めるようにお話させていただきしました。
思考の癖~病気治しは考え方、生き方を改めること
根本的には自分の考え方、生き方が変わらなければ良くならないよ、と。
過去の考え方で生きている内はまた過去の状態に戻ってしまいますよ、と。
これに気づくことがなかなか難しく時間がかかるのです。
それでも、今回体調を崩したことが本人の「気を付けなければ」と言う気持ちに繋がったのは、一つ良い経験だったのではないでしょうか。
人は経験しないとなかなか気づけないですね。
そうやって経験して行くことで気づきを得ると思うからです。
誰だって良くなると嬉しいし油断するものです。
そうやって上がり下がりを何度も繰り返して良くなって行くことが殆どです。
だからSさんの気持ちも分からないことはありません。
良くすることに集中する
ですが、特に命に関わる状態の時は、その一つの判断ミスが生死に関わりますから本当に慎重に判断して行かなくてはいけません。
中途半端なことは止めた方が良いのです。
治すことに専念できる状況なら、そこに集中した方がよいのですね。
良くなれば、また何でもできるのです。
いまは特に自分の命を大切にすること。
そこに集中しましょう。
焦らず長い目で見ることが大切ですね。
肝臓は解毒の臓器、怒りの臓器
さて、治療の話のもどります。
実際に肝臓部を触診すると、硬くなって痛みが少しありました。
ガンは全身の慢性炎症と言いますし、病気の元は血液の汚れ(瘀血)とも言われます。
肝臓の働きの一つに「解毒作用」がありますが、血液が汚れていると肝臓(腎臓)に負担が
かかるのでしょう。
それが肝臓の硬化に影響していたと思われます。
血液を汚す原因は、大きく分けて食べ物などの物理的なものと、精神的なものとがあると思います。
東洋医学的には、「肝臓は怒りの臓器」と言いますね。
感情を無理に抑えると内臓にも影響するのですね。
やはり身体だけでなく心の持ち方を学んで行くことも大切なのです。
治療の度に肝臓の治療をして行くことで、硬さが緩んで来て痛みも軽減して行ってます。
それと並行して肝機能も改善して来たということです。
肝臓は、スポンジのように血液をたくさん含んだ臓器と言いますが、
血流を良くし緩めて行くことで改善する可能性があると言うことです。
今回の肝機能改善や前回の記事の腫瘍マーカー値が下がったりと言う、
医学的にはなぜ?不思議だ、
と思われるようなことも現実的に改善する可能性があるのですね。
こういう事実も皆さんに知っていただけたらこんな嬉しい事はありません。
それでは次回は、内臓治療の実際について書いてみようと思います。
次の記事 乳がん治療〜内臓治療について