身体を痛めていたのでどっちみち働けない状況になっていたのですが、これを機に生き方を変えようと思いました。
前の記事 決めることの大切さ 体験記
振り返ると、いつも「何かしていないといけない」という思い込みがあり、スケジュールを詰め込む癖がありました。
また時間に追われている感覚がいつもありました。
この際、しばらく「何もしない」という事をしようと思ったのです。
ですが、やり始めは意識してしようとするのですが、何もしていないと落ち着かなくてそわそわする自分がいました。
それでも「どっちみち働けもしないのだから」と、少しずつ何もせずゆっくりする自分を受け入れられるようになっていったのだと思います。
(これも身体を痛めたお陰でこう思えたのだと思います。今思うと感謝ですね)
現実的にはお金が沢山あるわけでは無かったので、以前バンドを組んでいた時の大学生のメンバーにお願いして安い学生寮(家賃1万円ちょっと)に住まわせてもらうことになりました。
また、ドラムなどの全ての楽器と服もオークションで売りました。
支出が減ってお金も少し出来たので、数カ月は働かなくてもよい状況になりました。
そうやってゆっくり過ごすようになり、散歩をしようと思っていつもなら車で走る道を歩いていた時です。
あることにハッとさせられたのです。
道端に咲いている小さな一凛の花に気づいたのです。
それはとても綺麗な花でした。
その美しさに感動すると共に、
自分はこう言った小さな感動、幸せに気づけなくなってしまっていたんだ・・・
という気持ちが湧いてきました。
でも、その小さな花の存在に気づけた自分が妙に嬉しかったのを覚えています。
同じ道を通っていても、忙しく慌ただしく生きているのとこうしてゆっくりしながら歩くのでは見える景色も全然違うんだ・・・
何が大切なのか。
この時から、こういったことを考えるようになって行ったのかも知れません。
そうやって「ゆっくりを楽しむ」自分を意識づけて行ったのです。
その時期は西式甲田療法の治療に取り組んでもいました。
自分は病人なのだからと言い聞かせ、甲田医院(甲田光雄先生の病院)に入院しているつもりの気持ちで食事療法と西式健康法に集中するようにしていました。