今回は胃の痛みで困っていた方の症例を書いて行きます。
Nさん(72歳女性)はケアで定期的に通われている方で、以前から胃腸が少し弱めの感じがしていましたが、最近、家族のある出来事があって精神的ストレスになり、胃が痛くなっていました。
精神的ストレスで内臓は硬くなる
早速お腹の状態を診てみると、みぞおちや左季肋部がいつも以上に硬くなっていて、触るといつもより強い痛みを感じていました。
ここには胃やその奥に腹大動脈、下大静脈と言った血管が走っていますが、これらが交感神経に傾き硬くなったと思われます。
またストレスを抱えてから特に便通が悪くなったと言うので大腸を確認すると、上行結腸や直腸と思われる場所が硬くなっていて、ここも触ると硬くなっていました。
お腹の硬くなっている場所を緩めて行く
施術としては、先ずお腹をして全身を流して再度確認を兼ねてお腹の施術をすると、胃部を触った時の痛みがかなり軽減し、硬さも緩んでいました。
施術後、お腹の調子を確認してもらうと胃の症状がかなり改善されたようでした。
Nさんの場合は症状が酷くなかったので、一度で変化が見られました。
やれば絶対にこのように変化が出るとは言えませんが、クスリ以外でも症状を改善する方法があると言うことを知っていただければと思います。
身体と共に心のケアも大切
これはとても大切なことであり難しいことでもありますが、心の状態は身体に影響を及ぼします。
心がいつも緊張状態になっていると、自律神経は交感神経に傾き、血流が悪くなったり胃腸の働きが悪くなったりします。
Nさんの場合も家族に起こった心の悩み事を抱えることで、胃腸に影響が出ていたのです。
Nさんは身体の治療と同時に人に悩みを吐き出す、聞いてもらうことで心身ともに楽になられました。
身体と言うのは心の結果とも言えるので、心を良い状態に保つことは大切です。
そのためには悩みを話せる人間関係を日頃から築いておくことも大切です。
また普段の食べ物、食べ方にも気を付けて内臓に負担をかけないことも大切です。