ここでは弱っている筋肉を鍛えることで膝から太ももの症状が改善した方について書いて行きます。
Kさん(男性68歳)は膝から太ももにかけてのダルさがあり、長時間の歩行が難しくなっていました。
姿勢、動きと症状
まず姿勢を確認すると、
下肢はガニ股で、上肢は猫背気味になっていました。
よくあるお年寄りの姿勢ですね。
次に、仰向けに寝てもらって股関節の可動域を確認すると、外旋は出来ますが内旋に可動域制限(内旋しにくい)がありました。
また股関節の付け根を指で押すと、左右とも痛みを感じていました(圧痛)。
硬くなっている筋肉は結果、原因は弱っている筋肉にある
このことから分かるのは、股関節が外旋(外側に捻じる=ガニ股)になる時に働く筋肉が過緊張であると言うことです。
逆に言えば、股関節を内旋(内側に捻じる=内股)に働かせる筋肉が弱っている、と言うことなのです。
更に、仰向けになって寝返りをする運動をやってもらったところ、それがあまり出来ない様子でした。
これら3点から、偏った筋肉の使い方によって過緊張の筋肉があってそれが痛みやダルさを出していること。
またそうなった原因には弱った筋肉が存在しているだろうと言うことが分かるのです。
そして、過緊張の筋肉を緩める前に「弱っている筋肉を運動で働かせる」ということをやってみた結果、その後立ってもらった時に太ももから膝にかけての症状が改善されたのでした。
鍛える、緩める
今までの施術は緩めることが主でした。
ですが、当院では現在は緩めると同時に鍛えながら症状を改善させる、という手法を取り入れています。
次回はもう少し詳しく解説しようと思います。