今回はアトピー肌と症状が改善した症例について報告します。
現在の日本ではアトピー肌で悩まれている方々は沢山居ると思います。
何かの参考になればと思います。
Tさん(当時32歳)は仕事のストレスで数年前からアトピーの症状に悩まされていました。
何とか良くしたいと思っているところ、血液循環療療法を知って来られたのです。
来られた時は顔、首、背中に特にアトピーの症状が出ていて、痒みが強く出ていました。
汗をかくとまた痒さが出るようで辛そうでした。
ステロイドはなるべく使いたくないと言うことでしたが、痒みが強い時は仕方なく塗っていました。
仕事は病気のために休職中ということでした。
私自身子どもの頃からアトピーがあったり、アトピーの人の施術をしてきて分かってきた共通点があるのです。
これは後で書くとして、まずはアトピーとは医学的にはどのように言われていて、どのような治療なのか?ということについて書いて行きますね。
アトピーとは?
アトピーという言葉の語源はギリシャ語のATOPOSに由来しており、「奇妙な」と言う意味があります。
1923年に米国のコカという学者が提唱したものです。
「アトピー性皮膚炎は皮膚のバリア機能が低下することで異物が侵入しやすくなり、アレルギー反応を引き起こすことで発症する」
「どのようなメカニズムで皮膚のバリア機能が低下するのか明確には解明されていない」
と言われています。
治療法は?
アトピー性皮膚炎を根本的に治す方法はないということで、治療法は下記に書きました。
・皮膚のバリア機能を改善・維持するためのスキンケア(保湿剤)
・かゆみや湿疹症状を改善するための薬物療法(ステロイド、免疫抑制剤、抗ヒスタミン薬)
・症状を悪化させる要因を排除すること(ダニやほこりなど)
触って分かる、アトピーの人の共通点
それでは本題に入って行きます。
上記に書いたアトピーの人の共通点の一つとして挙げられることは、「肌が硬い」と言うことです。
アトピーになる原因は色々あるでしょうけど、この肌が硬いと言うのはかなり影響していると思います。
(それと、アトピーと言われてステロイドを使っている方は多いと思いますが、ステロイドは血流を止めてしまうので、それでまた硬くなると言うこともあると思います)
そして、Tさんの肌もやはり硬かったのです。
肌が硬いのは腸の状態と繊細さが関係している?
私は何故アトピーの方の肌が硬いのか、その理由はっきりとは分かりません。
生まれつきそういう体質なのだろうと思います。
※私自身のアトピー克服、脱ステロイド体験記がありますので、そちらも参考にしてください。
私が見てきた限りでは、アトピーの人って繊細で敏感な人が多いように思いますが、人一倍気になることが多いので無意識に緊張状態を作っているのかも知れません。
また腸の状態と肌は関係していると言いますが、敏感な人は腸も影響を受けやすい。
そして腸の状態が良くないことで肌の調子も悪くなっているとも考えられます。
もしかして、生まれてくる前のお母さんのお腹の中に居た時のことが影響しているのかも?とも考えたりします。
Tさんは、
・仕事を休んで治療に専念する。
・食べものや水に気を付ける
と言ったことには取り組まれていましたが、それだけでは一進一退という感じのようでした。
そのうえで施術をしていく事になりました。
触られても感覚がないくらい鈍感になっている
Tさんの皮膚はとにかく硬く、それが顔や首、肩、背中など広範囲にわたっていました。
本当に、肌がゴムのような状態になっているのです。
初回の施術で通常の触り方で施術をしてみたのですが、痛みや気持ち良いと言った感覚は全くないくらい鈍感になっていることが分かりました。
そこで敢えて痛みを感じるくらいの圧をかけることにしました。
施術は基本的に週2回で継続していく事にしました。
本当に少しずつ、感覚が戻ってくる
施術を繰り返しして行くと、本当に徐々にですが痛みという感覚を感じられるようになってきたのです。
途中からは本人に自己治療を教えて、顔など触りやすい箇所だけで、できる範囲で良いので自分でもやってもらうようにしました。
そうでないと、私の施術だけではあまりにも時間がかかると思ったのです。
上手でなくても、やらないよりはやった方が良いからです。
本当に症状が酷い方の場合は、施術と施術の間を少しでも維持してもらうため、自己治療を簡単にですがお伝えしています。
これらを数カ月間継続していくと、皮膚が少し柔らかくなってきたのです。
それと共に症状の方も少し楽になってきたようでした。
ですが、Tさんの治療は半年で終わってしまいました。
せっかく改善してきていたので残念ですが、仕方ありません。
もし施術を継続していたら、更に良くなって行っただろうとは考えられます。
皮膚を緩めることもアトピー治療には必要だということを皆さんに知っていただけたらと思います。
それでは次回は、アトピー肌の触り方について説明したいと思います。