左腕全体の痛みと痺れが改善された症例を報告します。
Hさん(女性・当時52歳)は3週間ほど前から左腕が痛み、痺れが出て来て困っていたのですが、知人の紹介で治療を受けることになりました。
痛みと痺れで動けないと言うので出張でお伺いすることにしました。
Hさんのご自宅に着くと、ベッドで横向きになっていて首にコルセットを巻いていたのです。
整形外科に行くとレントゲンを撮った結果、「頚椎5,6番のヘルニア」と診断されたようです。
・痛み止めのクスリを飲んでいて
・お仕事は休んでいるようでした。
問診すると、
・左腕全体の痛みと痺れがある
・左手の親指と人差し指に痺れがある
という事でした。
また原因は、
・重いモノを持つ仕事と
・腕を使う趣味をしていること
にあるようでした。
実際に触診してみると、
・後頚部、側頚部
・肩~上腕、前腕
までが硬くなっていました。
初回(2020.9.1)
左腕全体と親指までを施術して行きました。
更に首回りを緩めて行きました。
治療の初期はなるべく短い間隔で来てもらった方が症状が戻りにくいです、というお話をして、しばらくは週1回前後の頻度で通っていただくことにしました。
2回目(9.7)
前回の治療後、痛みが軽減したので痛み止めのクスリは止めることができたようです。
この時は動けるようになっていたのでこちらに治療を受けに来ることができるようになりました。
治療は前回と同じで左腕全体と首を中心に施術しました。
3回目(9.15)
前回の治療後、痺れはまだ残っているが痛みは無くなったということです。
また、仰向けで寝ても大丈夫にもなったようです。
この時は上腕の治療時の痛みが軽くなっていました。
肘の内側も硬くなっていたので緩めて行きました。
人差し指の痺れは消えて親指の表面の痺れも消えましたが、深部にまだ痺れが残っているという事でした。
4回目(9.22)
左肘内側の圧痛が軽くなりました。
まだ肘の上と下の痛みが少し残っているという事でした。
5回目(10.1)
症状が楽になったので仕事を再開されましたが、腕に負担がかかるので左肘の上下に痛みがあるのと、右肘にも痛みがあるという事で治療しました。
6回目(10.15)
前回から2週間治療間隔を空けてみましたが、症状は悪くなっていないようでした。
両肘と上腕、前腕の治療。
7回目(11.1)
この時も2週間空けましたが大丈夫だったようです。
8回目(11.16)
9回目(12.9)
左腕はすっかり良くなりました。
右腕は少し気になるようでしたが、一旦治療は終了になりました。
その後は少し調子がおかしいな思った時に通われています。
頚椎ヘルニアにはあまり関係なかった
ここでお伝えしておきたいのは、整形外科では首が原因(ヘルニアが原因)と言われましたが、実際はそうではなかったという事実です。
勿論、首の筋肉も硬くはなっていましたが、痛みや痺れの主な原因は腕の筋肉の硬化だったのです。
多分ですが、頚椎のヘルニアという診断は
①腕が痛いという話があった
②レントゲンで見ると頚椎5番、6番に異常があるように見えた。
③だから頚椎5番、6番が症状の原因
だとお医者さんは後付けでそういう結論を出したのだと思います。
(私も頚椎3番・4番の椎間板症。先天的なモノで治らないと言われたことがあります。これについては今後、改善症例に載せます)
しかし本当に頚椎5番、6番が原因ならそこの治療をしてヘルニアを治さなければ痛みや痺れと言う症状は改善されないのではないでしょうか?
しかし実際には首の治療もしましたが、やったことは首の筋肉を緩めることでしたし、腕の治療をすると症状が改善されたのです。
このおかしさ?に気づくことが大切です。
では何故、こういったことが起きるのか?
現代医学の盲点
それは現代医学は「身体に触れることをしない」からなのだと思います。
レントゲンには筋肉は写りません。
骨しか見えないのです。
仮に骨がズレていたとしても、その骨が自らズレているのではないのです。
骨の周りには靭帯や筋肉が付いていますが、多くは筋肉が硬くなって骨を引っ張って、その結果骨がズレる、と考えた方が良いと思います。
また、少々骨がズレても、それが即痛みや症状に出るとは限らないのではないでしょうか?
(勿論、酷く歪んでいることは問題ありです)
今の整形外科では骨しか見ないし、だから骨が少しでもおかしい(?)となると、それが原因のように考えるようです。
しかし人間の身体は骨だけでは出来ているわけではないですよね。
これが現代医学の整形外科の大きな盲点なのです。
医学だけの問題ではない
しかし医学ばかりが悪いとは言えません。
それを知ろうとしない私達にも問題があるのです。
お医者さんにお任せでやって来たのは私達ですから、そういう他力本願な考えを変えて行く必要があります。
学んで現代西洋医学も上手に使えば良いのですね。
そういう意味でも私も今後も発信し続けて行きますのでよろしくお願いします。
この症例の続きはまた載せて行きます。