今回は、前、前々回の生理痛~不妊が改善された症例の説明をして行きます。
硬くなったお腹の血管、骨盤内の筋肉を緩めることで改善した



過去に酷い生理痛や子宮筋腫などの婦人科系疾患の方々を診たことがありますが、
共通点は、
・下腹部・骨盤内が硬くなって
・冷えていることです。
これは骨盤内に行く血流が悪化している事でもあります。
子宮は骨盤内にありますが、子宮へ行く血液は、
・お腹のお臍の(自分から見て)左側を通る腹大動脈
→臍下で分岐して総腸骨動脈となり、
→また枝分かれして内腸骨動脈となり、
→さらに子宮動脈
と通っています。
これらの血流が悪くなることで子宮にも影響を与えると考えます。
腰周り・鼠径部の硬化も関係している


また、Iさんは足が冷えるのですが、鼠径部も硬くなっていました。
鼠径部は総腸骨動脈→外腸骨動脈→大腿動脈が通っていますが、
大腰筋や恥骨筋などの内転筋群が硬くなっていたことで、血流障害が起こっていたと考えられます。
更に腰痛もあり、背中側の筋肉が硬くなっていたことも、骨盤内の冷え、血流悪化の一因になっていたと思います。
こういった複合的な要素で子宮の機能が低下していたのだろうと考えています。
それらの筋肉・血管のコリ、血流、冷え、を改善していったことで、無事、妊娠・出産が出来たのだと思います。
不妊治療の紹介動画を作りました↓↓↓↓
食べ物に気を付けること、夫婦で共有する
普段、自分でできることのアドバイスもさせていただきました。
その一つは食事の内容に気を付けることです。
・1日2食で腹八分。
・出来る範囲で調味料や野菜の質に気を付けること。
をお伝えしました。
不妊の問題はどちらかだけでなく、両方に可能性があるかも知れないと思ったので、
ご主人さんにも食事改善に協力してもらうようにお話しました。
「食べた物が血となり肉となる」
「瘀血(血液の汚れ)が万病の元」
「血液は腸で造られる(腸管造血)」
と言われます。
食べ物で血液が出来ているとしたら、やはり食べ物は大切ですね。
心が楽になること~親子関係
もう一つは心のことです。
Iさんは母子家庭の一人っ子で育ち、母親からの影響が強く,
それが精神的なプレッシャーにもなっていたようです。
その影響か、物事に対しての見方が、どちらかと言うと楽に捉えられなくて苦しんでいるようでした。
私も心の問題では苦しんで来たので、自分なりに学んで来たことを伝ると、
日常生活に活かしているようでした。
すると、治療毎に自分の事が観えて来たのか、
少しずつ心が楽になって来たようです。
ついには、
「お母さんとの関係も良くなりました!」
と喜びの報告をいただきました。
心が緩むと身体も緩みますね。
そう言った心の変化も妊娠に繋がったのではないかと思います。
心身一如と言いますが、
心と身体を観れる治療をこれからも追求していきます。
宜しくお願いします。