今回は眼の症状改善された症例について書いて行きます。
眼の治療って手術とか点眼薬と思う方が多いと思いますが、指でも出来るのです。
それも覚えたらセルフケアも出来るのです。
そう言ったことも知ってもらえたらと思います。

Hさん(女性63歳)は翻訳のお仕事をされているのですが、その影響で2,3年前から
・眼精疲労で何重にもぶれて見える
・前頭部(おでこ付近)が重い
・首周りのコリ
という症状が出ていました。
老化だけが原因ではなく、筋疲労も影響している
お医者さんでは眼は老化が原因と言われたようです。
要するに、老化現象だから良くならない、と言うことですね。
そこで実際に触診をしてみました。
すると、眼の疾患には必ずと言って良いほどあるのですが、眼球と眼窩の間に指を入れて行くと
・軽く触っても圧痛があり
・表面がブヨブヨになっていて抵抗を感じ、
・さらに奥には硬く感じる抵抗がありました。
ブヨっとした抵抗は眼窩脂肪が硬くなっていると思われ、
奥の硬くなっているのは眼の筋肉が疲労で硬くなっていると思われます。
これらは勿論年齢的なモノもあると思いますが、それに加え仕事で頻繁に使うために疲労が蓄積して
硬くなっていることが原因と考えられます。
前頭部~頭頂部の重さですが、これも触診すると異常に筋が張っていました。
通常の触り方をすると押されてるだけの感覚で、「痛み」とか「気持ちいい」と感じることが
無いようでしたので、これは筋肉の使い過ぎで鈍感になっているなと考えました。
これも恐らく翻訳の仕事で頭を使うことが多く、その影響で筋肉が硬くなった結果
起こったことだと考えられます。
脳を使うと脳そのものに影響が出るのは分かると思いますが、
実は表面の筋肉も使うことになるのです。
Hさんのように仕事で頭を使う人や普段から考え過ぎな傾向にある人は前頭部が
硬くなっていることが多いのです。
これは不思議なように思えますが、実際にそうなのです。
首周りですが、これも後頚部、側頚部が硬く、胸鎖乳突筋は指で触っても感覚を感じないくらい
鈍感になっていました。
見立てとしては、
・パソコンの見過ぎで眼の筋疲労を起こし、
・翻訳と言う仕事柄、頭を使うことで前頭部が硬くなり、
・また姿勢の影響もあって首に負担がかかり硬くなってしまった、
更に、15年ほど前に2回むち打ち事故をしたようで、その影響で背中や首が硬くなった、
と考えました。
指を軽くあてて行くと緩んで行く
治療は、
・眼窩の詰まり、筋肉の硬化を緩める
・前頭部の硬化を緩める、
・首周りの筋肉の硬化を緩める
と言うことを中心に行いました。
軽く触っても痛みを感じる眼は、最初は本当に軽く触る程度で始めました。
一般的な痛みの場合は痛みを感じるので優しく触る程度で良いのです。
表面が緩んで行くと痛みの感覚は軽減して行くので、それに合わせて少しずつ深く指を
あてて行きます。
そうすると本丸?と思われる硬い抵抗に当たります。
そこも痛みを強く感じないように触って行くと緩んで行くのです。
「力で押す」というのは実は逆効果になってしまうのですね。
鈍感になっているところは、まず痛みを出す
逆に、Hさんの前頭部のように通常の触り方では鈍感になって何も感じないような場合は、
わざと圧を強めにかけます。
すると徐々に痛みが出始めるのです。
痛みが出ると言うのは良いことで、その時に感覚が戻って来て身体は治そうとするのです。
本人は痛みが無いから悪くないと思っていても、実はそれは痛みさえ出ていない状態に
なっていることがあります。
そういう時は大抵、常にだるい、重い、という感覚があるのです。
これは痛みが出ている状態より悪いと言えます。
そういう場合は敢えて強めに圧をかけて痛みを出すのです。
Hさんも触られて初めて前頭部の凝っているのが分かりました。
そして痛みを出してその後緩めて行く治療をすることで頭が楽になったのです。
何重にも見えていた信号機が一つになった
初回の治療後、Hさんから、
「7つくらいに見えていた信号機の明りが帰りには一つになっていました!」
と連絡がありました。
半ば諦めていたようですので、とても喜んでいただきました。
なかなか眼を直接治療する治療法は無いのかも知れません。
ですが、眼の症状、疾患は、大抵患部を触ると硬くなって詰まっているのです。
(それと上部頚椎を通っている神経が障害されると眼に影響することもあります。
それについてはまた別の症例で書いて行きます)
眼が悪くなると、一般的には点眼薬か手術になると思います。
しかし点眼薬はあくまでも症状を抑えることが目的でクスリで治るのではありません。
クスリには副作用がありますしね。
病院の治療以外で、またクスリや手術をしなくてもよくなる方法があると
知っていただけたらと思います。
こちらの記事を参考に
それでは次回は治療の解説をしたいと思います。
よろしくお願いします。
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